チラシを作るとき、「チラシは売る道具ではなく、「自分の物語」を届ける一枚である。」ということに目を向けてください。
すぐに問い合わせが欲しい、すぐに契約が欲しいと思うのは当然ですが、そのような思いが全面に出てしまうとお客様のハートを鷲掴みすることはできません。
反応が得られるチラシの作り方をお伝えします。
チラシに書くべきは、値段じゃない。「物語」だ
「チラシで集客したい」と思ったとき、多くの職人が最初に考えるのはこういうことです。
- 地域最安値で目立たせよう
- キャンペーン価格を大きく出そう
- 他社より〇万円安いと書こう
気持ちは分かります。
でも、それだとチラシは「価格の比較表」になってしまいます。
受け取った人は「で、いくらなの?」と数字だけを見るようになってしまいます。
技術も人柄も、あなたが何を大事にしているかも、全部その奥に隠れたままです。
これだと相見積もりが避けられないチラシになってしまいます。
「この会社にお願いしたい!」と思ってもらえるようにするためには、
値段よりも「あなたの物語」をチラシに書くべきです。
- なぜこの仕事をしているのか
- どんな想いで下地から丁寧にやっているのか
- どんな仕事は絶対にしないのか
- 工事が終わったあとも、どんな付き合いをしたいと思っているのか
そういう「生き方」や「信念」が、一枚の紙に乗って地域に届く。
それが「チラシで職人の物語を地域に配る」ということです。
「長期で信用を積む」という物語
目先の一件で稼ぐより、十年、二十年と「この人に頼んでよかった」と言われ続けるほうがいいと思いませんか?
今年だけ売り上げが良くて来年以降はまったく売り上げが上がらない状態より、毎年コンスタントに売り上げをあげる方がいいに決まっています。
ですので、チラシでは安さを売るのではなく、あなたの物語を載せます。
こうした「長期思考・信用重視」の考え方は、そのままチラシの「物語」になります。
「安さ」や「今だけ」ではなく、
- 「長く続く関係を大事にしている」
- 「一回きりじゃなく、工事後も繋がりを大切にしたい」
- 「地元で長く愛される仕事をしたい」
と書くことであなたの姿勢が伝わります。
値段ではなく、あなたの「時間の尺」で仕事をしていることが伝われば、同じ価値観を持つお客さんが自然と集まります。
物語とは何か?
物語(ストーリー)とは、
「あなたという職人が、なぜ・どういう想いで・何を大事に仕事をしているか」が、相手に伝わる形で語られたものです。
具体的には、
動機 … なぜこの仕事をしているのか
信念 … 下地から丁寧にする、どんな仕事はしないとか
時間の取り方 … 目先の利益より長期の信用を大事にしている、など
関係の取り方 … 工事が終わったあとも繋がりを大切にしたい、など
自分らしさ … 積み重ねてきたこと、悩みや失敗から学んだこと
これらが「一枚のチラシ」や「口で話すときの説明」のなかで、一つの流れになって伝わるものが、ここでいう「物語」です。
一言で言うと
「物語」= あなたの「なぜ」「どう生きているか」
が、相手に「この人だ」と分かる形でまとまったものです。
だから、チラシに載せるのは「値段」や「キャンペーン」だけではなく、その職人ならではの「物語」を載せることが大事です。
「下地から丁寧に」は、一番強い物語の核になる
塗装の世界では、見えないところをどう扱うかで職人の価値が決まります。
下地を手抜きすれば、表面はきれいでもすぐに悪くなる。それでは自分の信用が崩れるし、お客様の不信にもつながる。
だから「時間がかかっても、下地から順番に丁寧に仕上げる」
この一点は、職人にとって最も語る価値のある物語です。
チラシには、こう書けます。
- 下地処理をしっかりしないとすぐ悪くなる。だから下地から順番に丁寧にやっている
- 見えないところを誤魔化すような仕事はしない
- 急いで終わらせるより、長持ちさせることを優先している
「丁寧さ・下地から」という思想は、お客様が一番不安に思っている「手抜きされないか」に直球で答えるメッセージになります。
ここをはっきり書くだけで、チラシの説得力がまったく違います。
「どんな気持ちで仕事をしているか」を伝えるだけでもそれは立派な物語です。
このような物語を語らないチラシはたくさんあります。ただ金額だけを書いたり、キャンペーンを書いたりして、その人の生き様を書きません。
これでは冷蔵庫に貼ってもらえるチラシにはならないでしょう。
冷蔵庫に貼ってもらうためには、お客様のハートを動かす文書がなければいけないのです。
一気に伸ばさなくていい。じっくり、持続する物語
チラシを配っても、すぐに電話が鳴らないことがほとんどです。
外壁塗装は10年〜15年に一度の話なので、今日チラシを見た人が今日決めることはほとんどありません。
だからこそ、「一気に結果を出そう」と焦らなくていいのです。
- 配ったその日に反応がなくても落ち込まない
- 半年後、1年後に「冷蔵庫に貼ってました」と電話が来ることはよくある
- 何度も配ることで、地域に「あの職人さん」として記憶が積もっていく
チラシは「爆発力」ではなく「持続力」のツールだと思っておく必要があります。
あなたの「じっくり・持続」という生き方そのものが、チラシの繰り返し配布と重なります。
無理のないペースで、同じ物語を何度も届けていく。それで十分です。
悩みは成長の薪——それも物語になる
「悩みは人を成長させる薪」という考え方があります。
松下幸之助は以下の言葉を残しています。
人には燃えることが重要だ。
燃えるためには薪が必要である。
薪は悩みである。
悩みが人を成長させる。
松下幸之助
悩みがあるからこそ、人は変わり、強くなれる。
- 元請けに依存していて、自由に働けなかった
- お客様に喜ばれる仕事をしたいと思い、自分で仕事を取るようにした
- 仕事がなく、家族を養うことができないかと思った時があったが、今は仕事をもらえるようになってきた
- 最初はチラシの作り方も分からなかったが、少しずつ学んでやってきた
などなど
こうした「悩みと成長」のストーリーも、チラシやブログで語る価値があります。
完璧な職人像より、「同じように悩んで、ここまで来た」という話のほうが、これから塗装を頼もうとするお客様の心に刺さります。
弱さや悩みを見せることも「あなたの物語」になります。
チラシは「名乗り」であり、地域への自己紹介
チラシで売り込みをする必要はありません。
やるべきなのは、「売る」ことではなく「名乗る」ことです。
「私はこの町で、こういう想いで塗装をしている職人です」
それだけでいいのです。
長期で信用を積みたい、下地から丁寧にやりたい、工事後も繋がりを大切にしたい、ということを一枚の紙に載せて地域に配ります。
そうすることで地元の人に覚えてもらえます。
何かあったときに、真っ先に思い出してもらうことができるのです。
売るチラシは、すぐ忘れられてしまいます。そもそも読まれずに捨てられるでしょう。
ですが、
物語を届けるチラシは、記憶に残り、積もっていく。のです。
冷蔵庫に貼ってもらえたり、友人に紹介したり、自分の息子や娘に紹介したりします。
心を動かし、記憶に残し、積み上げ式で信用を得ていきことが大事です。
まずは一枚、「売る」ではなく「自分の物語を名乗る」チラシを作って、地域に届けてみてください。

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